unikki

隙間を埋める生活

ふつつかな一週間

16日(木)
朝、散歩中の真っ白な秋田犬が、わたしの匂いを嗅ぐために足を止めてくれたのが嬉しかった。信号が変わりそうだったので、触れることは出来なかったのが虚しい。名残惜しくて、振り返ったら、秋田犬も連れたおじいさんもいなかった。横道もない真っ直ぐな歩道なのに。??幻想?

 

17日(金)

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家に帰ったら、よく分からない図が広がっていた。猫が紐を食べるから、紐を小指に繋いで持っていかれないようにしているらしい。猫は紐が取れないから不貞腐れて倒れてる図。星座かな?

コロナウイルスへの見解に差があって、母親と衝突していたけど、ようやく和解した。甘い考えは捨てよ。老いては子に従え。

 

18日(土)

休日は、家に篭って、ずっとどうぶつの森をしている。カブがそろそろやばくてハラハラしてる。緑のヤギとプロレスマスクの鳥がちょっと好かない。

家にいることは好きだけど、強制されると閉塞感がある。というか、息苦しいことに気付いた。自由ってなかなか重要。本当は、祖母の買い物のため祖母の家に行く予定だったけど、春の嵐になるとニュースで見たので、やめた。祖母は一人と一匹暮しなので、いつもなら、一ヶ月に一度、祖母の買い物の手伝いに行くけど、今はそれもままならない。こんな状況なので、祖母には家に居て欲もらいたいし、買い物は生協の宅配でも頼もうかと話している。ほんの数ヶ月前まで、祖母は外国人留学生や労働者たちの受け入れをしていたけど、彼らは国からの要請もあって、流行前に次々と帰っていった。元々とても広い家なのに、人がいないから、がらんどうが増してて怖い。早くいつもの日常に戻ることを願う。

結局カブは大損した。良かったのは、プロレスマスクの鳥の引越しが決まったこと。かわいい猫ちゃんが来ますように。カエルでも可。

 

19日(日)

懲りずにカブを買う。竹の島に行きたいのに、なかなか遭遇できない。

お風呂そうじをいつもより丁寧にやる。浴槽のカバーを外したら、世にも恐ろしい光景をみてしまって戦慄した。ベトベターが生まれそう。天下のカビキラーと使い古した歯ブラシで撃退した。お嫁に出してもいいぐらいの浴槽が出来上がって満足する。

太陽ノ塔の缶が可愛くてずっとサイトを眺めている。かんかん可愛い。クッキーも美味しそう。欲しいけど、丁寧に食べるという概念がないので、クッキーモンスター状態になることを考えると値段的に迷う。アルフォートとか三分以内に食べちゃうし。北海道のお取り寄せが安くなっていると聞いたので、そっちも気になる。家にいると、楽しみが食事だけになってしまう。元々そうなんだけど。

 

20日(月)

プロレスマスクの鳥が引越し、代わりに青いカエルがきてくれた。勧誘した結果だけど嬉しい。

仕事場で、ちょっとした事故があった。それに気付いたのはわたしだけど、動けなかった。周りの人間が動いているのをぼうっと突っ立ってるだけ。家に帰ってきて後悔したけど、後の祭りだ。臨機応変に対応できる人間になりたい。上司が雨合羽を人数分、買ってきてくれた。今後ガウンが届かない可能性があるから。毎日、物が徐々に減っていく。都内だと、ディスポでさえ消毒や再滅菌をして使っている状態だと聞いた。医療崩壊が刻一刻と近付いている。化粧品の工場で先日から消毒液を作るようになったとニュースで見た。『チャーリーとチョコレート工場』のお金持ちの女の子の父親のナッツ工場で、従業員たちにチョコレートを剥く作業をさせたシーンを思い出す。あれは金色のチケットを見つけた後、またナッツ工場に戻ったんだろうか。わたし達はいつ通常に戻れるのか。

 

21日(火)

買ったときよりカブが高くなってたので、売ろうとして忘れた。今週も着々と大損の階段のぼってます。

業務が増えている。増えているのに、わたしの分の仕事は誰も手伝ってはくれないので、苛立ちが募ってばかり。同僚がヘラヘラ笑ってるのを見て、性格悪いことばかり考えてしまう自分が嫌だ。こういうときは、オペの予定表の患者さんの名前をじっくり見つめる。珍しい苗字もあれば、奇妙奇天烈な名前もある。覚えてる中で珍しい苗字をいくつか紹介する。百足(むかで)。釼持(けんもつ)。笹木(ささき)。三日月(みかづき)。彼方(おちかた)。般若(はんにゃ)。蓬田(よもぎだ)。二ツ神(ふたつがみ)。珍しい苗字にときめきが止まらない。仕事で一番たのしいときかもしれない。地味すぎる。

 

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