unikki

隙間を埋める生活

行先知らず

二転三転したが、異動先が決まった。元々、異動を踏まえての一年だったので、衝撃はないももの、落胆はある。異動先の上司が苦手なのだ。色々あって、会社から切り離された浮島のようになっているのも怖い。先行きが不安過ぎる。

悩んだものの、引き抜きで新しい会社に入り、とうとう五年目に突入した。支援で色んな病院に行かされ、久々に脳を酷使した。それでも充実した一年だった。中でも、友達が出来たのが一番嬉しい。九月に入社した年上の男性で、趣味が合うわけじゃないのに、馬が合う。何をどう間違っても、お互いに恋愛対象にならないことも、仲良くなった決め手かもしれない。彼が入社した初日に「人生つまんなそうだね」と言ってしまって、それが彼のツボに入った。わたしは脳と口が直結しているので、嫌われることが多い。むしろそれが気に入られるとは思わなかった。少女漫画の“おもしれー女”心理と同じなんだろうか。慣れてくると彼も彼で「あなたは唯我独尊だよね。良い意味で」と言われたので「良い意味でってさ、しこたま悪口言った後で“でもあの子も悪い人じゃないんだけどね”って言う常套句と一緒じゃん」と言うと笑っていた。今まで会った誰よりも優しい人で、その分、傷付いて来たんだろうなあと思う。優しい人は、今まで辛いことがあったから人に優しく出来ると勝手に思っている。

だから、というわけじゃないけど、わたしの仕事の引継ぎを、彼にお願いすることにした。とある事情から、約一ヶ月間に絞られ、全てを伝えきれなかったことが悔しい。周りは責任転嫁をするような人間たちばかりだ。彼は自分が覚えればいい話だからというけど、それで補えない部分がある。わたしには何も出来ないので、歯痒いというか、申し訳ない。お茶しに行こうね、と言われて、うんと頷くことしか出来なかった。

現在は既に異動先で働いている。仕事的には以前よりもずっと楽だし、教えてくれる方も丁寧で優しいし、環境もいい。ただ、やっぱり上司に苦手意識を持って接してしまう。先入観は消えない。やっていけるのかなと不安になる。それでも今週は、二日間だけ前の職場で働けたので、彼とたくさん話が出来て良かった。LINEもするけど、文章を打つより、生で会って話した方が楽しい。言葉選びが上手で、人を絶対に傷付けない話し方をする。いつまでも仲良くしたい、と伝えたら、しようよ、するよ、と言ってもらえてめちゃくちゃ嬉しかった。この歳になって友達ってできるとは思わなかった。できることなら、もっと一緒にお仕事したかったな。今月は何度かそっちにも足を運ぶので、それを楽しみに生きる。

まんまと呪術廻戦にハマった。推しと呼べる存在もできたので、人生が潤ってる気がする。八割ぐらい推しが死ぬ話をしたら「ハハッ死神じゃん」と言われて今年一番傷付いた。だけど、今回は最初から推しが死んでるし、脳を乗っ取られているだけので、逆に安心して読める。早く体を返してくれ。

ヘアドネーションをしようと思っていたけど、それまで待てなくて、髪をバッサリ切った。20cmくらいは切った。失恋したの、と聞かれて、失恋したら髪を切る風習があることを知る。失恋してない。イメージ的には、“推し、中学二年の春“です。よろしくお願いいたします。



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